実際の会話から検証!人工知能は本当に「賢い」のか?

みなさん、こんにちは。先週はとても忙しく、日本語版のブログは小南仔(こにゃんこ)広報部長に代筆をしてもらいました(笑)。
先生は、ふだん、食べて、寝て、遊んでいるので、こういうときにしっかりと活躍してもらわないと困るものです。
最近のことですが、某有名大学による人工知能(AI)実験のコンサルティング業務に行ってまいりました。
残念ながら、日本のAI研究は欧米(とくにアメリカ)にくらべて数周遅れているといわれています。
全体としてはそうだと言わざるをえませんが、優秀で一生懸命に研究をされている日本人研究者もそれなりにいます。
なかには、まったくAIのことがわかっていない自称「AI研究者」も多くいますが。。。
さて、実験の内容についてですが、契約の関係上、その内容や結果の詳細については公表できません。
ざっくり言えば、音声認知のAIと地元観光についての会話をして評価する、というものでした。
私と話したAIは、たしかに私の音声に反応し、質問に応じてくれました。
たとえば、「近所に地元の名物料理を提供してくれる小料理屋さんは?」と質問すれば、
「ここから北西に200m、南に50m下り、徒歩で15分にxxxがございます。そのお店の鉄火丼は三崎港から直送のマグロを…」
と長々と情報を提供してくれます。
たまたま私は、自分の財布にお金が入っていませんでした。そこで、
「ねえ、ここら辺にATMはないの?」
と質問してみました。すると、
「…。質問の意味がわかりません。もう少し分かりやすく説明してください」
というのではありませんか。
しかし、このAIは、「ATM」のことがわからないみたいで、結局、会話が行き詰ってしまいました。
その他、どうでもいい情報を延々と説明してくれるのですが、「賢さ」という点で疑問がかなり残りました。
まず、質問する人間の意図が本当には読めていない。意図とは、「なぜ、この人はそういうことを質問するのか?」を探ることです。
もっと言えば、質問者の発言の特定のキーワードに反応しているだけのことで、質問の意味そのものも理解しているとは言えない、と思いましたね。
私の場合、さまざまな分野のエキスパートとされる方々の直観力や創造性、判断力、決断力という点から、AIを考察しています。
それゆえに、多くのAI研究者や脳神経科学者などとは異なる観点からAIを考察し、強みと弱みを検証しています。
今回は、実際に本物のAIと接してみて、私が今まで考えてきたことは正しかったと思いましたね。
そういう意味で、今回の「秋の収穫」はとても大きかったと思います。
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